2012年12月30日日曜日

俵星玄蕃——三波春夫

時期的には過ぎてしまったのですが、忠臣蔵ものの浪曲「俵星玄蕃」。



一曲が長いので私のお勧めは3分50秒あたりから。クライマックスは6分頃。

♪折しも一人の浪士が雪をけたてて、サク、サク、サクサクサク、、、
「先生!」「おお蕎麦屋か!」♪

くーっ、しびれる〜!
この雪を踏みしめる表現が大好き。
歌詞が分かりづらい場合、YouTubeでカラオケ版を見るとわかりやすいです。


何故に浪曲?なのですが、YouTubeで細野晴臣の対談を聴いていて、そういえば子供の頃によく浪曲を聴いていた!と思い出したのです。特にこの「俵星玄蕃」はお気に入りだったけど、タイトルなんて忘れてしまった。やはりよく聴いていた「南部坂雪の別れ」と勘違いして遠回りしながらやっと見つけました。

調べてみると、演歌、浪曲、講談が盛り込まれているこの「俵星玄蕃」は三波春夫の集大成ともいえる作品らしい。作詞は北村桃児こと三波春夫自身。

さすがに私の世代でも浪曲を聴いている人は少なく、同じ年の夫も未経験。でも聴かせたらやはり食いついていました。時代、ジャンルを越えて素晴らしいものは素晴らしいですね。


浄瑠璃、浪曲、落語、講談、サイレント映画の弁士、紙芝居のおっちゃん、、、 結局、こういうのは同じなんじゃないかなー、とか思う。いや違うちゃあ、まったく違うんだけど。何て言うかジジババの教訓に満ちた昔話、お父さんお母さんが読聞かせる絵本、そういう類いのもの。語り手の演出に想像力を膨らませていくもの。


思えば子供の頃は耳から入る情報が多かったように思います。浪曲や落語は父。ジャズやラテンは母。小学校高学年からハマりまくった深夜放送は姉から譲り受けたラジオから。いつからか映像中心になっていたけど、このところまたラジオやらに戻ってます。でも久々に聴くと慣れるまでなかなか辛かった。想像力もまたすり減っている気がする。いかんなー、などと思う年の瀬です。

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