2013年3月31日日曜日

赤い電車

駅のホームで見かけた秋田新幹線「スーパーこまち」のポスター。

JRのポスターの出来映えに実物への不安がよぎる。
帰宅後に検索をかけながら、赤は退色しやすくないか?それにしても新幹線の形状はどこへ行くのだろう?などといらぬ心配をしつつ、そこから例によって買うつもりなど毛頭ない模型を探してみたりする。


トレーン Nゲージ NO.19 京急2100形
京浜急行


▽【カトー】(14-121)営団地下鉄丸ノ内線300形 松屋銀座 鉄道模型ショウ2012 開催記念1両入りKATO鉄道模型 Nゲージ120802
丸ノ内線


TOMYTEC 鉄道コレクション【第6弾 開封販売】岳南鉄道(モハ1103)(鉄コレ)
岳南鉄道


名古屋鉄道スペシャルセット
名古屋鉄道


【丸忠】アオガエル型タイプ 電車シリーズ長野電鉄 2500系AN-1201鉄道模型Nゲージ120323
長野鉄道


そういえば昔、北海道でも走っていたような??もう走ってないのかなぁ。
と、ここらで世界の鉄道も気になりだして再び画像検索。

思った通りドイツとスイスの格好良さには泣けてくる。サラリと見せつけてくれるのは北欧、どや!な赤の発色はイタリア。フランスの内装もいいし、ポルトガルの路面電車の可愛さったらない。やはりヨーロッパはレベルが違うなー。

アフリカ、南米、北米、オーストラリア、ユーラシア大陸。
にしてもインドは、、、列車に人が群がり、張り付き、車体が見えない。


そして、夢の国はディズニーのモノレール。
きれいだけどさ。

【USA限定 ディズニー】アメリカディズニーランド(トゥモローランド)モノレールプレイセット【アメリカDisney限定】ディズニーランド 120914
なーんか、腹が立つのよね〜。





赤い電車、探せばまだまだありそうです。

2013年3月30日土曜日

へんないきもの——早川いくを・著

タイトル通り、へんな生き物を紹介した本。  


へんないきもの

その名の通り死ぬまで逆立ちをして暮らすサカサクラゲ。
敵から身を守るため、死臭のする唾液を出し迫真の演技で死んだふりをするオポッサム。
目を捨て、耳を捨て、毛皮も捨て、ひたすら歯と顎を強靭に発達させてきた掘削バカ一代のハダカデバネズミ。
150度の高熱にも、絶対零度(−273度)にも、真空にも、乾燥にも、6000気圧にも、放射線にも、耐えて100年は死なないクマムシ。
一日に自分の体重と同じ量を食べ、エサがなくなると3時間で死ぬトガアリネズミ。


などなど、時には職場のオヤジに、時には忍者に、はたまた連れ込み宿の温泉マークに例えながら生物の特徴を延々と紹介。このテの本にありがちな専門用語やら小難しい表現は一切なし。「ふーん」とぐらいな気持ちで読みはじめたら夢中になっていた。あらゆる分野にこういう本があったらなぁ、と思う。

「僕らはみんな生きている〜♪」という歌を思い出したけど、この筆者ならこんな得体のしれない奴らとも友だちになれるかもしれない。お勧めです。




 

2013年3月29日金曜日

北斎富嶽三十六景――江戸東京博物館(墨田区・両国駅)

今月末まで江戸東京博物館で開催されている「北斎富嶽三十六景」。
富嶽三十六景、全四十六点を所蔵する美術館や博物館は少なく、更に全点を公開するのは稀。
こちらも平成十八年以来だそうです。
昨日3月28日は開館記念日で常設展は無料、ということで観てきました。

私も実物すべてを観るのははじめて。

今回、一番印象に残ったのは「諸人登山」。
富士を登る人々の姿を描いたこの作品にもちろん山容はありません。険しい山肌、湧く霧、岩室にうずくまる人々。その過酷な登山の背後にはしらみはじめた空とやがて訪れる御来光。富嶽三十六景、完結の一枚にふさわしい作品だなぁと感じました。当時の人々もさぞ満足だったことでしょう。


観るのに夢中で作品を撮影し忘れ。フラッシュを使わなければ撮影可です。
解説パネルが読み終わったところでちょうど前の方が進み作品鑑賞、という具合に列は進む。
ただ列から離脱すると流れに戻るのは難しく、休憩できないのが辛かったです。




江戸東京博物館館内。
原寸大で復元されている日本橋。
正面の芝居小屋「中村座」では落語などの催し物も。


館内には「手でみる展示」をはじめ、体験できる展示も豊富。
こちらは火消しの纏。重い、、、と思ったら15kgあるそうな。


スバル360。やっぱ格好いい。
年輩のご夫妻が「うちの最初の車はこれだったなぁ」なんて懐かしそうに観ていました。


昭和二十年二月から五月までの東京空襲焼失区域地図。
江戸東京博物館から徒歩十分ほどに東京都慰霊堂があります。桜や銀杏の美しい都立横綱公園の敷地内にあるこちらの慰霊堂は昭和五年に建てられ、関東大震災と東京大空襲で犠牲になられた方の十六万三千人のご遺骨が納められています。 


いつ観ても感想に困る建物。
でも、館内はどの世代でも楽しめる作りになってます。一日じゃ足りない。

2013年3月27日水曜日

東北のテマヒマ

東京ミッドタウンにある21_21 DESIGN SIGHT
こちらで2011年7月に「東北の底力、心と光。『衣』、三宅一生。」展、2012年にはグラフィックデザイナー佐藤卓氏、プロダクトデザイナー深沢直人氏による「テマヒマ展(東北の食と住)」が開催された。本書は二つの展覧会に出品された64アイテムを紹介。



colocal books 東北のテマヒマ 【衣・食・住】
【衣】紙衣、シナ布、からむし織、こぎん刺し、裂織、山形ニット、ホームスパン、天鷺ぜんまい織、プリーツ加工

【食】麩、津軽飴、打ち豆、凍み餅、凍り豆腐、山菜、干し菊、大根、縄干しいわな、凍みイモ、いわしの焼き干し、駄菓子、笹巻、きりたんぽ、三五八、稲庭うどん、かっけ、干し柿、いぶりがっこ、凍みきらず、はたはたずし、にしんの山椒漬け、鮭、みそたまり

【住】りんご箱、曲げわっぱ、秋田杉桶樽、会津桐たんす、臼と杵、柏戸イス、堤焼、小久慈焼、平清水焼、楢岡焼、雄勝硯、会津桐下駄、りんご剪定鋏、鋸、にんにくナイフ、会津木綿、樺細工、ボッコ靴、南部箒、鳥越地区の竹細工、奥会津編み組細工マタタビ細工、奥会津編み組細工山ブドウ細工、りんご手かご、イタヤ細工、岩出山のしの竹細工、津軽塗、川連漆器、会津漆器、浄法寺漆器、山形鋳物、南部鉄器



りんごの剪定鋏やにんにくナイフなどの道具にグッとくる。



有名な仙台駄菓子は京都伝来、会津駄菓子は江戸の影響が強いという。
鶴岡駄菓子、盛岡駄菓子、津軽駄菓子、角館駄菓子、東北6県にそれぞれの特色のある駄菓子があったのには驚いた。素朴でおっとりしたフォルムがいい。



収録されているいずれもこうやって紹介されなければ、見過ごしてしまいそうな品々。
なのにどれもこれも一癖ありそうな面構え。
これらを入手したからって、そう簡単に私に近寄ってきてくれるとは思えない。
日々のなかで、身につけ、口にし、手にしているうちに馴染んでくるもの。
いつの間にか特別ではなくなり、なくした時に「しまった」と気づくもの。
もれなく、ジジババの「そらみたことか」の説教がついてくる、そんな気さえしてくるもの。
美しくまとめられたこの本に、「ああ、生活」思わずそんな言葉が出てしまうのでありました。



残念ながらこの展覧会を見逃してしまいました。再展示してほしいなぁ。日本民藝館あたりで。無理かな。日本民藝館では4月からの特別展示はアイヌの工芸。北海道出身者としては見ておきたい。

日本民藝館。画像は2012年バーナード・リーチ展に行った時のもの。
桜の季節、日本民藝館を設立した柳宗悦の歌を思い出します。

吉野山 コロビテモ亦 花ノ中



2013年3月25日月曜日

今日は生憎の雨でしたが、ソメイヨシノが満開の東京。

今年は例年にも増して桜の季節を待ちわびてました。
なぜなら開花前の桜の蕾や小枝を使った染色をやってみたかったから。
画像検索をかけては、その愛らしさに悶える。

こちらはソメイヨシノより一足先に咲いたおそらくは彼岸桜。
予感はしていたけど、これが見つからない。全然集まらない。

強風の後に探すけど、早朝じゃないと踏まれている確率が高い。
まさか蕾を摘むわけにはいかないし、まして枝を折るなんてできない。ってか、とどかない。
恨めしく桜を見上げる日が来ようとは。

拾い集めた桜は冷蔵庫に保管しているけど、染色できる量が集まるとは、、、思えない。
ソメイヨシノ、枝垂れ桜、八重桜、もう少しだけ足掻いてみます。

彼岸桜(たぶん)がきれいな農作物の直販所。

目黒川の桜も満開。

2013年3月5日火曜日

マリおばさん

マリおばさんはお母さんの一番下の妹。
マリおばさんの与えてくれる物はどれも特別。
そう、私が欲しいのはこういう物。
お母さんやお姉ちゃんがおしつけてくるヘンテコなモンとは全然違う。


1970年代前半から半ば。円が1ドル360円の固定相場制から変動相場制になった頃、テレビの中だけの外国を手にとって教えてくれたマリおばさんはまさに黒船のような存在だった。

フランス製の抱き人形、ギンガムチェックの赤い傘、モスグリーンの小さなバッグ、モザイクのブローチ、真鍮のバックルがついた革のベルト、チュチュのようなネグリジェ。まだ小学生の私にもロンドンブーツをはかせてくれたし、流行通信という雑誌も教えてくれた。最初に美術館に行ったのもマリおばさんと。物を作る楽しさを知ったのは、一緒に作ったアネモネやバラのコサージから。

キャンベルのスープ、柔らかな白いチーズ、三日月がプクーッと膨れたようなピザ、サモワールで沸かした紅茶で締めくくられるロシア料理のお店、新宿高野のワールドレストランではどの国のお店の料理も「初めて」に溢れていた。

姉や私にはおいしい物をたくさん食べさせてくれたけど、マリおばさんはほとんど口にしない。野菜ばかり。ほんの少しの白身魚やライ麦パンばかり。「美味しいものは食べないの、食べ過ぎちゃうからね」そう言いながら、いつも重さを計ってから食べる。

マリおばさんは、一型糖尿病(若年性糖尿病)を患っていた。発症は10才の時。独身を貫いたのは、いずれ重度の障害を持つと分かっていたからだと母は言った。そしてその言葉通りに、私が成人して間もなく全盲になった。

今はきっともっと美味しいだろうソルダムを買う気になれないのは、マリおばさんが唯一口にしたガリガリとかたく酸味しかない果物だったから。銀色のケースの注射器が、冷蔵庫の卵ケースに置かれた低血糖時のキャラメルが、命をつなぐ物だとわかっていても見るのが辛かった。

だけど視力を失ってからもマリおばさんのパワーは変わらなかった。盲導犬と一緒にマラソンをはじめ、講演会に足を運び、私が訪ねると台所に立って料理を振る舞ってくれた。手伝おうとすると、目が見えていた頃と同じように「いいの、いいの、座ってな」と追っ払われて「アッ君も料理をするようになったか~」なんて笑っていた。味噌汁の南瓜の皮についたままのラベルの切れ端をソッと指で剥がして食べた。昆布と野菜の甘味の優しい味がした。


それが最後に会ったマリおばさん。6年前の早春、浴室で亡くなっているところをヘルパーさんに発見された。小さな葬儀を出し、姉と二人でマリおばさんのマンションへ行く。
このマンションで何十枚の写真を撮っただろう。これが最後の一枚になった。マンションの廊下に結びつけられたハンカチ。この前がマリおばさんの部屋の玄関。

2013年3月4日月曜日

JR小岩駅近辺(サンロードと地蔵通り)――江戸川区・小岩駅

JR小岩駅南口のロータリーから放射状に四つの商店街が延びてます。
今回は北小岩側からJR小岩駅へ抜けたので、そのなかのサンロードと地蔵通り。


2010年11月に閉店した揚州飯店は更地になっていました。


南條竹則・著「酒仙」にも出てきた台湾料理のお店です。
決してきれいとは言えない店内。無造作に置かれた新聞紙、段ボールからはみ出した白菜。その横のテーブルでご主人が腸詰めを作っていたりする。
私にとってここはササッと食べて「ごちそうさまでした」と出てくる店。それが心地良かったけど、一度じっくり腰を据えて飲み食いしてみたかったなぁ。残念です。



小岩ちゃあ遊宴ランド。都内で唯一観劇できる健康ランドです。
風呂好きとしては見逃せないけど、規模がでかいので泊りがけじゃないともったいないかな~~と未だに前を通りかかるだけ。

昔、遊宴ランドができる前、道を挟んだところにピンク映画専門の映画館がありました。
薄暗い入り口。看板の人妻や制服に絡みつく悶絶という文字。
その前をステテコ姿のジイサマが往来し、近所の女子高生がなだれ込む。
そんな絵柄も今となっては懐かしい。


しかし、まだまだ地蔵通りにはその面影が残ってます。

一見、飲み屋が密集する路地。でも風俗店もそこここに。
店の前には昼間っから怪しげなオジサンが何気な〜くチラホラ。その横で小学生男子が路地サッカー。やっぱ今も小岩はカオス。


小岩に来ると必ず立ち寄るのはサンロード入り口付近にある「酒井商店」。
蜜炊き芋と青豌豆を購入。

「この辺りもかなり変ってしまいましたねー」
「残っているのはうちともう二、三軒だよ」
なんてお店のご主人とおしゃべり。

きっとフラワーロード側も変ったんだろうなあ。
なかなか行く機会がないけど、次回はそちら側も。