2012年12月31日月曜日

帰省

これから夫の実家、福島県は郡山へ帰省します。

年末年始ぐらい家でのんびりさせやがれ、というのが本音。
両親に顔を見せてあげたい、というのも本音。
嫌いじゃないから面倒くさい、というのは何も夫の親族に限ったわけじゃない。
もっと素直に人に甘えられたらなぁ、なんて思う。
嫁業、そこそこ頑張ってきます。



ウィーンフィルのニューイヤーコンサート。アンコール最後の曲の「ラデツキー行進曲」

華やか!そして凄ーく楽しそう。
指揮者と演奏者の笑顔がいいなー。もちろん手拍子をする観客も皆さん幸せそう。ニューイヤーコンサート、アンコール曲、ということもあるのだろうけど、こういうコンサートを見ると、私の中のクラシックの敷居をもう少し下げてもいいのかなー、などと思うのでした。「黄金のホール」と呼ばれるジュークボックス型の会場も美しい! 2013年もNHKで元旦午後7時から中継があるようです。


文末になりますが、
来る年が皆さまにとって心穏やかな良き年でありますよう、
心よりお祈り申し上げます。
良いお年を。

2012年12月31日
橋本亜希子

2012年12月30日日曜日

俵星玄蕃——三波春夫

時期的には過ぎてしまったのですが、忠臣蔵ものの浪曲「俵星玄蕃」。



一曲が長いので私のお勧めは3分50秒あたりから。クライマックスは6分頃。

♪折しも一人の浪士が雪をけたてて、サク、サク、サクサクサク、、、
「先生!」「おお蕎麦屋か!」♪

くーっ、しびれる〜!
この雪を踏みしめる表現が大好き。
歌詞が分かりづらい場合、YouTubeでカラオケ版を見るとわかりやすいです。


何故に浪曲?なのですが、YouTubeで細野晴臣の対談を聴いていて、そういえば子供の頃によく浪曲を聴いていた!と思い出したのです。特にこの「俵星玄蕃」はお気に入りだったけど、タイトルなんて忘れてしまった。やはりよく聴いていた「南部坂雪の別れ」と勘違いして遠回りしながらやっと見つけました。

調べてみると、演歌、浪曲、講談が盛り込まれているこの「俵星玄蕃」は三波春夫の集大成ともいえる作品らしい。作詞は北村桃児こと三波春夫自身。

さすがに私の世代でも浪曲を聴いている人は少なく、同じ年の夫も未経験。でも聴かせたらやはり食いついていました。時代、ジャンルを越えて素晴らしいものは素晴らしいですね。


浄瑠璃、浪曲、落語、講談、サイレント映画の弁士、紙芝居のおっちゃん、、、 結局、こういうのは同じなんじゃないかなー、とか思う。いや違うちゃあ、まったく違うんだけど。何て言うかジジババの教訓に満ちた昔話、お父さんお母さんが読聞かせる絵本、そういう類いのもの。語り手の演出に想像力を膨らませていくもの。


思えば子供の頃は耳から入る情報が多かったように思います。浪曲や落語は父。ジャズやラテンは母。小学校高学年からハマりまくった深夜放送は姉から譲り受けたラジオから。いつからか映像中心になっていたけど、このところまたラジオやらに戻ってます。でも久々に聴くと慣れるまでなかなか辛かった。想像力もまたすり減っている気がする。いかんなー、などと思う年の瀬です。

2012年12月24日月曜日

干支ふろしき——とらや

 食べ物にまつわるものは別ブログでやっているのですが、たまにはこちらでも。
とらや干支ふろしき。1050円。





こんな派手な干支柄の風呂敷を使うシーンなど思いつかないけれど縁起物。
鏡餅と一緒に飾ってみようと思ってます(まずはアイロンがけですね)。

定期的に和菓子屋をのぞいては、その姿の愛らしさに悶えてます。
この時期はもちろん新年の意匠。
今年見たところでは、鳩サブレでおなじみ豊島屋福玉も可愛いかったかな。
でも時間がなくてまだ見たりません。和菓子とお茶でゆっくりしたいところですが、今年はもう予定がパンパン。次は春先に期待です。

2012年12月22日土曜日

妄想癖

はじまりは就学以前、死体になりきることだった。
死んだ私を家族が発見し、泣く、叫ぶ、生き返っておくれと哀願する。
欲しいのはドラマだ。
が、「こんなところで寝ないでよ」と姉に踏みつけられるだけだった。


次はダンサーになった。
家族が寝静まった真夜中に床の間をステージにしていたが、味をしめて大胆になったのが失敗だった。連日連夜のステージは、いずれ目撃される運命にある。
内向的な末娘、その子が闇の中で踊り狂っている姿はそれ相当なインパクトを与えてしまったのだろう。それから家族が努めてさり気なく昼ステージを仕向ける姿にいたたまれなくなる。


小学生は何といってもマンガやアニメの主人公。ブラウン管のなかのスター。
一番熱中したのは「エースをねらえ!」の岡ひろみ。今も額に残る傷跡は椅子を使った自主トレ時に起きた惨事だ。アクション映画のスパイ、無実の罪で追われる逃亡者、男を踏み台にのし上がっていく悪女。芸能人と恋におち、ファンに虐められたり、身を引くと泣いてみたものの、コーフンした割に飽きるのも早かった。


中学生ぐらいになると、辞書に書かれてある言葉を片っ端から妄想していった。
無人島にでも行け、という話だ。

この頃になると自分の性格が何となく把握できてくる。
陰、暗、闇、曇、雨、湿、鈍、底、灰、という文字はしみじみと安心はするものの、お題目としては排除傾向にある。呪、怨、殺、に至っては扱う度胸さえない。粘着型、陽性。



「妄想」→「ひとり遊び」
いつからだろう、この安くて暗い遊びに翳りが見えはじめてきた。マンネリ。夢オチ的な虚しさ。いい大人が何やってんだ?という自責の念。なんか説教されてばかりだし。
しかし身に染み付いてしまった妄想は活路を求めている。一人でやっているから限界があるのではないか?そうだ、よそ様を巻き込め。


エレベーターで先を譲っていただいた。
そんな親切に「ありがとうございます」と軽く会釈をするだけじゃ物足りないので、追加して心の中で叫んでみる。
「貴方の今日一日が素晴らしいものでありますように!」
すると、アラ不思議。なんとも清々しい気持ちになるではないか。本気で願うのがキモだ。

一方、強引に割り込んでくる輩もいる。
腹立たしい気持ちをグッと堪えて、やはり心の中でささやく。
このところはまっているのがプレゼントバージョン。それもクリスマスが熱い。
「オヤジ、私からのクリスマスプレゼントだ、受け取っておけ」
「メリークリスマス、オヤジ♪」


上から目線になった途端、誰も彼もに温かな気持ちになっていく。
見ず知らずの方に一方的に好意を押し付けて気持ち良くなるという遊び。
くどいようだけど、肝心なのは本気で思うこと。

2012年12月19日水曜日

夫が退院。そしてミュージック!

夫が昨日退院しました。
原因などは来週検査の結果が出るようです。何はともあれ、ひと段落。
(ちなみに夫の若返りは点滴を外した数時間後から魔法がとけました)


さて、家に戻ってから夫はさっそくYouTube漬け。
彼は一日中、音や映像を流し続ける。 お風呂もトイレも眠っている時さえも。
「休日の食事時は勘弁してぇぇぇ」「夜はヘッドホンで聴いてぇぇぇ」と懇願。
これが守られているかと言えば微妙ですが、何もせず情報が入ってくるのは有り難いちゃあ有り難いです。


今宵、夫が流し続けるのは、久々にダンス☆マン。いいね〜。
「Jazz Soul Funk」から原曲のB.T.Expressと流れていく。

残念。YouTubeにはダンス☆マンの「Jazz Soul Funk」がなかったので、
B.T.Expressの「Have Some Fun」。





そこから私は別行動でスペクトラムへ。トマトイッパツ。


早く寝なきゃ〜〜。と、思いつつ、「いいぞいいぞ(井之頭五郎・調)」と音楽の夜は更けていくのでありました。



        

2012年12月16日日曜日

夫の入院日記

夫、入院3日目。
病室に入り、夫の顔を見て愕然とする。
何よ、その肌艶!!!

昨日は「ずいぶん顔色が良くなったな」だったのに、今日の夫はツルッツルのムッチムチのピッカピカ。ほうれい線も小皺もなくなり、心なしかシミまで薄くなっている。
発病前と比べても軽く10才、いや15才は若返りしている夫。


食事は、入院中まったく同じメニュー。重湯、コーンスープ、コンソメスープ(夜は具なし味噌汁)、ジュース(夜はヨーグルト的な何か)。これに若返りの魔法があるとは思えない。


やはり入院から続いているこいつの仕事でしょう。点滴、恐るべし。
何度も点滴をしたけど、自分の時は気づかないものなのですね。

そんなわけで夫はかなり回復している様子。
本人は明日退院する気満々ですが、さすがにそれは無理でしょう。

さて、夫と私の体調不良で何もかもが中途半端な年末です。
やらなきゃいけないことは山積みだけど、明日は少し読書や音楽の時間を作ろうと思ってます。何だかくたびれたー!!!

2012年12月15日土曜日

夫、入院

昨日、夫が入院しました。

水曜日の午後から体調不良を訴え、夜中から明け方にかけて40.4度の熱と下痢。
インフルエンザじゃないかな?と最寄りの小さな病院にかかったのが失敗。
処方された薬で平熱になったものの、下痢は止まらず。

渋る夫を無理やり総合病院に連れて行き、血液検査の結果で即入院。
点滴でかなり回復したらしく、今日になり腎機能も正常値に近くなってきました。
でも白血球の数はまだ通常の30%ぐらいだとか。

感染症の疑いがあるらしく、個室に隔離。
今日の昼食から重湯、スープ、ジュースが出ていました。
痛々しく見えるけど、実はラジオを聞きながら本を読んでる。


ノロではないらしいけど、食中毒系の何かが疑われています。
でもねー、食中毒を起こすような食事内容ではないのです。
蕎麦と米と野菜。強いていえば卵?でも加熱しているしなぁ。
この日は私も夫とすべて同じ物を食べているし。
体力的なことを言えば、私のほうが低下していました。
実は十日ほど前から風邪をひいていて、ここ一週間は咳が止まらず睡眠不足。
お医者さんも「何でかなぁ???」と頭を抱えていらっしゃる。


そんな私も夫を入院させた後に嘔吐が続き、熱も38.5度に上昇。
私も感染?夫婦共倒れ? いんや、そんなことはない!
白湯に砂糖と塩を混ぜたポカリもどきをガブガブと飲み続けては嘔吐。
「でも飲む!」「なぜなら喉が乾いているから!」と苦痛よりも欲求を優先。これってどうよ?と思いつつ、一晩中格闘していたら明け方には嘔吐が止まりました。ま、結果オーライ。

それにつけても、夫婦二人だと最悪でも一人は元気でいないとダメですね。
私が元気だったら、もっと早くにタクシーに詰め込んで救急外来に飛び込んでいたと思う。


師走の忙しい時期、皆さまも体調を崩されませんようご自愛くださいませ。

2012年12月8日土曜日

シューグー

夫の靴を修繕しました。
使ったのはシューグー。靴底の補修剤です。

コロンブス シューグー クロ 100g【HTRC3】

ドロッとしたコールタールみたいなモンを専用のヘラでペタペタと盛っていく。
丸一日ぐらい乾かしたら完了。乾いたあとはゴムっぽい仕上がりです。



ただこれをやったからもう安心、というわけではなく、数ヶ月でまた底が減ってきます。
マメにチェックし、早め早めにやるのが一番ですね。

入手のしやすさからシューグーしか使ってないけど、シューズドクターも試してみたいな。
と、思ったらシューグーにも新しいシューグーが!
家にあるのは、ちょっと前のシューグーなのかな?
こちらも要チェックです。

——
物を作るより修理や修繕が好きだし得意のような気がします。
昔は重要だったクリエイティブとかオリジナリティとかだけど、実は私にとって優先順位の低いものでは?とか思うようになってきた。
誰が作ったかわからなけど、長く使い続けるため、使いやすくするために手を加える。
そういうほうがしっくりくるのです。
もちろん一から作るのも楽しい作業には違いないんだけど。



 

2012年12月6日木曜日

三の丸尚蔵館

一昨日の湯島天神の後、三の丸尚蔵館にも行きました。


三の丸尚蔵館は、伊藤若冲の動植綵絵を所蔵していることで有名。


でも只今の展示は「鎌倉期の宸筆と名筆」。
書。
・・・。
昔、井上有一の展覧会に行ったぐらいでまるで縁のない分野。
明らかに行く時期を間違えた私。

でも三の丸尚蔵館は月曜日と金曜日が休館。年末年始もたっぷり休館。閉館時間も早いので、なかなか行けないのです。

行ける時に行こうと慌てて予定に入れたけど、せめて予習しておけばよかった。もったいないことをしたので今から少し調べてみようと思います。




三の丸尚蔵館を出た後、同心番所横の本丸中之門石垣を見る。美しい。
でもこの後も行く場所があったため、ここでUターン。

千鳥ヶ淵にはちょくちょく行くのですが、この辺りはご無沙汰。
皇居東御苑から北の丸公園にかけて一日ゆっくり散歩したいなぁ。


ところで帰宅後に宮内庁のサイトを見ていたら、正倉院の保存修理の工事現場見学会の申し込み受付がっ。うーん、見たいっ!でも奈良かあぁぁぁ、、、、遠いなぁぁぁ。
ちょっと消化不良が続いてます。

2012年12月4日火曜日

湯島天神

今日は御茶ノ水の歯科大で歯の定期検診を受けた後、湯島天神へ。

こういう場所は晴天よりも雨上がりが好き。
ちょうど良いタイミングで参拝できました。


道真公ゆかりの牛。


撫で牛。



泉鏡花の筆塚。
湯島を舞台にした泉鏡花の「婦系図」。
「切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ」は有名なセリフ。
森鴎外の「雁」にも湯島天神が出てきます。
石川啄木が終電の終わった一時過ぎに通った切通坂。
上野、根津、湯島は文学の香り。
読み直す本、途中で挫折した本、あらすじだけしか知らない本。読書時間を増やさないとなー。 

——
15才の時に北海道から東京に出てきました。
行きたい場所はたくさんあったけど、まず足を運んだのがこの界隈。
青山とか代官山とか、田舎娘には敷居が高かったのです。
当時、私は親戚宅に居候をしていました。
実家が倒産し、高校受験どころではなくなったので計画留年を企てて東京にやってきた。
こう書くと悲惨そうだけど、親戚宅でも学校でもそれはそれは温かく迎え入れていただいた。
でもねー、やはりやりきれない気持ちがあったのです。
で、時々学校をさぼってやってくる。
今思えば、学校をさぼって学業の神様のところへやってくるバカがどこにいる?という感じ。
だからまぁ、ここへ来ると後ろめたいやら、何やら。
「えーと、えーと、(ちょっとは)勉強しますので、ひとつよしなに」
とか何とかグダグダなお参りになるのであります。